ヤマシタトモコ先生のBL作品「YES IT`S ME」はちょっと変わった幼なじみの二人が、距離を詰めていく物語です。ヤマシタ先生の絶妙な言い回しに、微妙な関係性が効きどろころの作品です。
主人公の、容姿端麗成績優秀欠点なんてありはしないナルシストな東間を平川さんに演じて頂きました。テンションが高い台詞が数個あるので、気合を入れて演じて下さいました。鏡を見ている、というト書きでは、"鏡を見て自分に見とれている"という音声では解りにくい状況を平川さんの手腕によってリスナーに伝わる形で表現してくださいました。CHAPTER2の出だし、一息に叫ぶ台詞の前では、自作の登場テーマ♪おーれーきたぞーおーれー、と歌いながらマイク前についてくださるなど、キャラクター通りテンションを上げめで演じて下さいました。
平川さん演じる東間の幼なじみ江城は羽多野さん演じて頂きました。
ビジュアルはきのこカットですが、東間とは対極的なクールで淡々としたキャラクターをかっこよく表現してくださいました。平川さんのテンションにつられることなく自分でペースで演じて下さいました。
全体的にギャグ色の強い作品ですが、シリアスなシーンではがらっと甘い雰囲気を醸し出してくださいました。しかしヤマシタトモコ先生の独特のセリフ回しに、ムードを壊すシーンなど自然な演技で聞かせて下さいました。表題作「YES IT`S ME」から「YES IT`S YOU」「YES THAT`S IT」の三作を演じて頂きましたが、なかなか距離が近づけない二人の微妙に変化していく関係性をお二人がテンポ良く演じて下さいました。と、いいつつお風呂に一緒に入るシーンは甘い雰囲気も醸し出してくださり二人の今後のラブラブな生活を期待できそうなラストになりました。
フリートークでは、物語にちなんでご自身のアピールポイントやお風呂の入り方などをお聞きしました。お風呂トークでは男らしい(?)洗い方をする羽多野さんのお話が聴けますよ!
後半「目蓋の裏にて恋は躍りき」は美大生二人の芸術と恋の物語です。
主人公・沼上を立花さんに演じて頂きました。普段あまり演じられることないタイプの役だそうで緊張されてました。ですが、少々卑屈な目線を持った沼上を演じて下さいました。
その沼上を好きな純情少年・馬原を檜山さんに演じて頂きました。馬原はアホっぽくとお願いしておりましたが、一言一言から滲み出るアホっぽさを見事に表現してくださいました。
落ち着いた雰囲気の沼上と檜山さん曰く”天然オドオド系”の馬原の対比は、お二人の見事なコンビネーションで原作通りの距離感を出して下さいました。
また、大学の授業にシーンでは平川さんと羽多野さんにも参加してきただきました。
特に大学教授を演じて下さった平川さんは、YES IT`S MEの東間とは、また違った演技が聴けますよ。
「目蓋の裏にて恋は躍りき」は沼上視点の話なのですが、馬原の才能に対する嫉妬や好かれていることに対しての自らの自信のなさなど、流れるようなモノローグで立花さんが沼上の繊細な心情を表現してくださいました。
大して明るく純粋な馬原は、とにかく元気いっぱいに演じて頂きました。沼上の呼びかけに返事をするシーンでは、リテイクでもう少し元気よく”過ぎし日の少年風”でお願いできますか、というディレクターさんの指示に檜山さんは馬原らしい返事をくださりました。ディレクターの「最高です!」との言葉に「42歳です」と応える、ということもありました。
ここから恋が始まるような初々しい二人の関係性をきかせてくれる仕上がりになりました!
フリートークでは、檜山さんと立花さんは「城好き」という接点が見つかり城トークで盛り上がりました。熊本城の城主のなり方を立花さんが教えてくれてますよ!
是非聴いて下さい!
特典フリートークは初回生産分にしかつかないので、ご注意くださいね!